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--------  避妊(メス)・去勢(オス)手術について -------
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なぜ手術をするの? 手術をすると問題が起きる事があるの? 手術をしたあと副作用がありますか?
いつ頃手術をすればいいの? 発情っていつ頃くるの? 手術は何日も入院するのですか?
手術ってどうやるの? ■スタンダードコース内容 当院のスタンダードコースの特徴
安全な日帰り手術を可能にした3つの理由

 なぜ手術をするの?

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外で飼育されていると、いつの間にか妊娠出産と1年に5匹10匹と増えてしまいます。不幸な子供たちを増やさない為です。
室内で飼育してあげれば必然的にバースコントロールされるので良いことですね。
今度は、室内で飼われるとワンちゃんの発情期の出血で部屋を汚したり、猫ちゃんの独特の鳴き声で飼主さんが寝不足になったり臭い尿をあちらこちらにしたりと新たな悩みが生まれますね。
また、手術はワンちゃんや猫ちゃんの発情によるストレスを解消させられます。
なかには、これらが問題にならないワンちゃんや猫ちゃんが稀にいます。
そんな動物たちなら手術をしなくても良いでしょう。
医学的な面では早期に手術をすると乳癌になる確率が低くなると云われています。さらに、子宮筋腫、子宮水腫、子宮蓄膿症、卵巣嚢腫にはならなくなります。オスでは前立腺肥大、前立腺膿瘍、前立腺癌、肛門腺周囲癌、睾丸の癌などになる確立を下げます。

 手術をすると問題が起きる事があるの?

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全身麻酔をかけての外科手術なので100%安全といえませんが、当院では過去の実績上99.9%以上安全と言えます。100%と言えない理由は、10年前、猫の去勢において1頭だけ遺伝的素因による血液凝固不全の死亡例があるからです。
手術のリスクに麻酔を挙げる方が多いのですが、当院の実績では0%です(これから起きるかもしれませんが万全を期しています)。それよりも、当院の過去の例では、精神的素因がほとんどです(軽度4%中重度1%)。2番目が血液凝固系(血液凝固不全、DICなど0.5%)によるものです。
精神的素因は病院への来院による極度の緊張や興奮やおびえによって精神面だけでなく身体バランスや循環器バランスを崩し手術の成功に悪影響を及ぼす事です。
当院では手術時に精神安定剤の投与や癌の痛みに使われる鎮痛効果が高く安全性の高い薬剤を使用し、手術終了とともにすみやかに覚める麻酔を使用して動物に不安感を与えないようにしています。それでも精神不安になる動物がいるのですが、当院の手術法はそのリスクを大きく低減させています(スタンダードコース)。
血液凝固系のリスクを低減させる為、血液凝固系検査を薦めています(オプション)。術中緊急時にすばやい対応ができるように血管を確保し(スタンダードコース)、血圧の安定と身体負担の軽減のため輸液を行います(オプション)。

 手術をしたあと副作用がありますか? 項目に戻る

まれに、ホルモン低下症による皮膚病がみられる事があります。当院では1%以下です。
また、よくあるのは、肥満でしょうか。まったく変わらないものが多数ですが、変わる子は変わります。情熱的だった動物ほど手術をすると肥満の傾向が強いようです。恋煩いをしなくなって食欲に走るせいのようです。根本的性格が変わる事もありませんが、オスは男っ気を失わせるので穏やかになる傾向が高いです。

 いつ頃手術をすれば良いの?

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生後8ヶ月以上あるいは初めての発情が来てからが良いでしょう。
若いうちに手術をするほど乳癌になる確率が低いと言われていますが、発情が来る以前の未成熟期の手術は当院ではなるべく避けています。やはりホルモンのバランスがしっかりした身体造りには必要だからです。身体が完成する8ヶ月齢以上の手術を薦めます。
もう一つ手術をする時期を左右する大切な事があると思います。愛情を注いでワンちゃんや猫ちゃんを2年3年と暮らして来ると、この子を受け継ぐ2世が欲しくなる気持ちが湧く事があります。手術をしたら2世は望めません。2〜3年じっくり考えてから手術をするのも1つの方法でしょう。

 発情っていつ頃くるの?

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犬は生後7〜10ヶ月(平均8ヶ月前後)、猫では4〜10ヶ月(平均7ヶ月前後)です。
犬は約6ヶ月に1度発情期が訪れます。猫は1年に2〜4回発情が繰り返し訪れる期間があり、その期間に8日前後の発情が6日前後の休憩を挟んで2〜3回訪れます。
訪れる時期は、犬は10〜12月と4〜6月頃多く、猫は2〜4月と10〜11月頃が多い傾向がありますが何時でも訪れます。

 手術は何日も入院するのですか?

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当院は日帰りです。ワンちゃん猫ちゃんにとってお家が一番。病院に長くいる事はストレスを与える事です。当院の手術法は「痛みの軽減」「安全な手術」「すばやい覚醒」「ストレス不安軽減」にこだわった結果、日帰りを可能にしています。
麻酔が抜け切らず強い痛みを持った状態での日帰り手術はしません。
(ローコストコースは麻酔が軽く残る場合があります)

 手術ってどうやるの?

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避妊・去勢手術といっても術前検査・麻酔法・手術法・使用する薬剤種類など様々です。
当院の方法を説明します。
■スタンダードコース手術
下記の必須事項による手術です。より安全な手術を望まれる方は各々オプションを
追加していただいています。
痛みの極めて少なく、覚醒がすばやく、心身ともにストレスや負担を極めて軽減化された手術法である為、早期平常生活への復帰が可能となり、安心して日帰り手術が可能になりました。
(当院におけるスタンダードであり、他の病院もこの方法で行っている訳ではありません)
■ローコストコース手術
スタンダードコースとの違いは次の通りです。
麻酔前処置にて留置針装着しません。また精神安定剤ではなく鎮静剤を使用します。
麻酔は筋肉注射麻酔とイソフルラン麻酔マスク法の併用。
手術法はメスでは卵巣摘出のみを行います。
スタンダードコースと違い軽く麻酔が残る場合が時々あります。日帰り手術です。
(当院におけるローコストであり、他の病院もこの方法を行っている訳ではありません)
■超ローコスト手術
動物愛護の観点から当院では行っておりません

 スタンダードコース内容 項目に戻る
術前準備   (必須)  術着・器具・術室の滅菌(高圧滅菌/滅菌ガス/ホルマリンガス)
術前一般検査 (必須) 問診 体温測定 体重測定 触診 聴診 視診など
術前特別検査 (各々オプション) 一般血漿検査(ポイント検査/詳細検査)血液凝固系検査
一般血球検査 胸部レントゲン 心電図
麻酔前処置  (必須) 留置針装着 精神安定剤投与 アトロピン投与
麻酔法    (必須) プロポフォール留置針静脈注射導入
気管チューブ挿管イソフルラン吸入麻酔法
手術法    (必須) メス:子宮、卵巣摘出手術  オス:睾丸摘出手術
生体監視   (必須) 血液酸素飽和度モニター 呼吸モニター
         (オプション) 心電モニター
覚醒時処置  (必須) 覚醒までの酸素吸入 保温(術中〜退院)
一般処置   (必須) 抗生剤投与 非ステロイド鎮痛消炎剤・オピオイド系鎮痛剤投与
特別処置   (各々オプション) 術中術後輸液(点滴)処置 消化器機能改善剤投与
退院時処方  (必須) 抗生剤処方
        (オプション) 鎮痛剤処方
 当院のスタンダードコースの特徴 項目に戻る
最も自然に近い眠りの導入  プロポフォール留置針静脈注射導入
もっとも安全な麻酔法 気管チューブ挿管イソフルラン吸入麻酔法
手術への不安の軽減 精神安定剤の使用
安全な手術の遂行 安全な麻酔 各種モニター監視 各種術前検査(オプション)
血圧を安定 手術の負担軽減   自動輸液装置による輸液(点滴)処置(オプション)
もっとも痛みを低減させます 非ステロイド鎮痛消炎剤・オピオイド系鎮痛剤 W効果
 安全な日帰り手術を可能にした3つの理由 項目に戻る
自然な眠りの麻酔導入  今までに無い不安感ストレスの軽減
すばやい覚醒 すばやい目覚め 覚め際の不安を短縮
今までに無い痛みの軽減 すばやい平常生活への復帰