|
|
-------- 犬編 -------- |
犬の予防注射には、狂犬病予防注射と混合ワクチンに分かれます。当院で使用しているワクチンは、国内有名製造メーカーです。狂犬病ワクチンは北里研究所(通称
北研・ほっけん)を使用。混合ワクチンは微生物化学研究所(通称 京都微研・きょうとびけん)使用。海外メーカーは使用していません。
|
- Vol-1 狂犬病予防注射 − |
■狂犬病ってどんな病気なの?
|
項目に戻る |
狂犬病は、動物由来感染症の中でもっとも恐ろしい病気で、発症したら最大級の苦痛により必ず死亡する病気です。
幸い日本では、戦後、保健所関係者の必死の取組みによって撲滅され、その後、保健所や検疫官や市民による予防注射接種により発生していませんが、世界で発生していない国は珍しく、韓国・中国・北朝鮮・ロシアをはじめ米国・フランスなど狂犬病の常在国です。
|
■狂犬病予防注射いつすればよいの?
|
項目に戻る |
生後91日以上のワンちゃんに法律で義務付けられている予防注射です。
その後は毎年4月〜6月の間に接種することが義務付けられています。
ワンちゃんの体調の良い時に必ず接種しましょう。
市町村が公園などで行う集合注射に、体調が思わしくないワンちゃん・ひどく興奮するワンちゃん・ひどく怯えるワンちゃんを連れて行く方がいます。ワンちゃんの体調を整えて動物病院で接種してあげてください。動物病院は診療中ならいつでも接種できます。
|
- Vol-2 混合ワクチン − |
■ワクチンをやっていたけれど・・・ |
項目に戻る |
5歳のマルチーズがショッピングセンター内にあるワンちゃん美容室にトリミング行き、3日後、嘔吐と下痢になりました。病名はパルボウイルス感染症でした。幸い治療開始が早くて早期回復してくれました。よかった良かった。このマルちゃん、子犬の時1ヶ月間隔で2回と1年後に1回とワクチンを接種していましたが、その後4年間ワクチンを接種していませんでした。毎年ワクチンを接種していれば辛い思いをしなく済んだのに。もし、治療開始が2日遅れたら残念な結果になっていたかもしれません。犬の集まるところ(トリミング・ワンちゃんの集まる公園・ワンちゃんが多く散歩に歩く道や広場や野原・ドックラン)に感染症ありです。人間も人の集まるところに感染症ありです。5年前、私も久しぶりに電車に乗ったらインフルエンザになりました。それからは、毎年予防注射はかかせません。
|
■混合ワクチンって何?
|
項目に戻る |
2〜9種類の伝染病を1度に予防できるものです。9種類の伝染病は次の通りです。 |
|
犬ジステンパー |
呼吸器系から始まり神経症状や下痢などを起こす。 |
犬伝染性肝炎 |
発熱 嘔吐 下痢 目の白濁など起します。 |
犬アデノウイルスU型感染症 |
呼吸器系(咳 クシャミ 鼻水)発熱を起します。 |
犬パラインフルエンザ |
呼吸器系症状を起します。 |
犬パルボウイルス感染症 |
嘔吐 下痢 血便 脱水などを起します。 |
犬コロナウイルス感染症 |
嘔吐 下痢 脱水などを起します。 |
犬レプトスピラ感染症コペンハーゲニー |
急性腎炎肝炎により嘔吐 黄疸などを起します。 |
犬レプトスピラ感染症カニコーラ |
腎炎 肝炎を起し嘔吐 血便を起す事もあります。 |
犬レプトスピラ感染症ヘブドマディス |
腎炎 肝炎を起します。 |
|
■どんなワクチンを打てばいいのかな?
|
項目に戻る |
当院では9疾病予防注射(上記すべて9種類伝染病)あるいは6疾病予防注射(上記、青文字6種類伝染病)のいずれかの接種を奨めています。
=9 疾病予防注射を奨めるワンちゃん=
便や空気感染による6種類の感染症とネズミの尿や湿地帯で感染する3種類のレプトスピラ病を予防するワクチンです。田圃・野原・湖沼河川・山林に多く散歩に出かけるワンちゃん家庭や庭にネズミのでるワンちゃん海外に連れて行くワンちゃん。
=6 疾病予防注射を奨めるワンちゃん=
便や空気感染による6種類の感染症を予防するワクチンです。
超小型犬や9疾病予防注射を奨める条件以外のワンちゃん。
予防注射はワンちゃんの生活上のリスクに応じて種類を選んであげましょう。
愛犬の為とマナーとして5疾病予防注射(青文字上位5種)以上を受けさせましょう。
|
■いつ頃接種すればいいのかな?
|
項目に戻る |
混合注射は生後1ヶ月から3〜4ヶ月の間に1ヶ月間隔で2〜3回接種をします。
その後は1年に1回の追加接種を薦めます。生後4ヶ月過ぎてもいつでも接種できます。
子犬の場合、お家に来て7日前後して元気食欲など体調が整ったら接種しましょう。
|